あなたのエッセイ集を見て、まず、すごいなぁー、という、言葉が出てきました。

あなたに、こんなユニークな編集、造本の才能があるとは思いませんでした。

中略

また、演習でも、注目された

「ラブレター」は、あらためて、面白さを感じました。

この、お父さんのラブレターをホームページでお母さんが公開しているというのもいい、

その、お母さんのことを知りたかったです。
今日のお題は「3女のエッセイ集」です。
3月8日
「卒業制作」  感想 批評     主査 ○川○○
3女の、 卒業制作のエッセイ集「あいらぶ遊」 の中のひとつ

3女に内緒で、紹介します。(*^_^*)
卒業間近で、たまたま、帰ってきた3女の荷物の中に、

卒業制作の 「あいらぶ遊」と題し、製本した「エッセイ集」見つけました。

きれいな表紙を付け、挿絵も楽しいものでした。

その、目次の中の一つに、この、「ラブレター」を見つけました。 

以前、私が、ホームページ、「超目玉」の中で.、゜ラブレター」 
として、紹介していますが、

たまたま、3女がそれを読み、「エッセイ」として、書いたようでした。

3女の、「父親」への目線 、とても、興味深く、読みました。


そして、本に ゼミの先生の 感想、批評、が、挿んでありました。
□□様                                     昭和○年6月22日



CaCO3 → CaO +  
CaO + O → Ca(OH) 

石灰石を焼成してセメントを造り、セメントと水が接触してコンクリートが硬化する。

(簡単な化学式である)

しかし、セメントは水と混ぜた時は軟らかいのになぜ硬くなってくるのか?

現在の科学では不明な点が多く、その効果理論は解明されていない。

この不思議に、八年も勉強して来たのか

たかが 知れた脳味噌で

学生の頃の予想では、三十歳にして“立つ”筈であったが

世の中そう思うようにはならないようだ(まだウロウロしている)

成るようにしかならぬ

第3章 恋慕人
ラブレター
前文略

  結婚当初、彼らはお互いに仕事を持ち、成り行き上、別々の暮らしを強いられ、

週に2・3度しか会うことが出来ないという平安時代のような新婚生活をおくった。

 そんな生活の中で、筆不精の父が母に宛てた、丁寧な手紙のひとつだった。

 合理主義で正義感が人一倍強く、経験や実績を根底におき、

それを重んじる強情さを持つ父親の、「成るようにしかならぬ」という弱気な言葉は、

今の姿とはあまりに似つかわしくなかった。

 石灰石・粘土・酸化鉄を焼いて粉末状にしたものがセメントとなり、

それに砂・砂利・水を調合し、化学反応をおこすことで、どろどろとしたセメントは、

何メートルもの建物を支える頑丈なコンクリートとなる。

 仕事上、結婚生活での自分ではどうすることも出来ないもどかしさ。

自信家で融通の利かない頭でっかちな頑固者のその頭が、水和反応を起こす前の、

軟らかいセメント時代が、この父親にも存在していた。

それまでの父は常に強い人であり、

私が父のこのような人間味のある感情を目の当たりにしたのは初めてであったかもしれない。

 あと何年かすれば、私も文面上の父親と同じ年齢に達することに、

私は一種の焦りのような感情を抱いている。どんなに自分を見直してみても、

将来に対する志は曖昧で、こだわれる実績も有るとは言い難いく、

また

そのような生活の中で、たった一人の人でさへきちんと大切にすることもろくに出来ないでいる。

 生き方、志、恋愛、どれをとっても私は父に似るところはなく、

ただ気の短さと肌の白さを忠実に受け継いでしまったかぎりである。

 
まもなく、大学を卒業する節目の時期にあたり、

二十代の自分がどのような有り方なのかという尺度を与えられたように感じた。

3女は四年前、自分で大学を選びました。

少ない仕送りの中、アルバイトしながらの大学生活でした。

あちこち ひとり旅行や、いっぱい友人にも恵まれ、

きっと、生涯、忘れられない四年間だった と思います。

この、いっぱいの、エッセイを読んでいましても、少し、大人になったな、と感じます。


さて、4月からは、社会人、まだまだ、親としましては、心配は絶えません。